平日の朝10時。サウナの外気浴で、椅子に深く座っていました。
「みんなが働いてる時間に、これができる」。
最初の2回くらいは、正直、優越感がありました。
5回目。同じ椅子で、同じ空を見ながら思ったのは、
「で、このあと何するんだっけ」でした。
FIREして5か月。
やってみたかったことは、片っ端から試しました。
そして、ほぼ全部、続きませんでした。
この記事は、そのハズレの記録です。
失敗談というより、ハズレを並べたら自分の説明書が出てきた、という話です。
ゆる山ハズレって、
集めると意外と役に立つんですよ。
FIREして試した5つ、ぜんぶ続かなかった


ひとつずつ、どこで止まったかを正直に書きます。
サウナ:5回で「馬鹿らしく」なった


平日の昼間に整う。
最初は「贅沢してる感」がありました。
でも5回目くらいで、なんだか馬鹿らしくなってしまったんです。
整ったあとに、戻る場所がなかった。



優越感って底つくんです。
人と比べてはいけませんね。
ドラム:練習したらうまくなるはず、だった


ドラムは10年くらい趣味でバンド活動やっていました。
ただ、当時も練習をほとんどしていません。
曲を流して耳コピで合わせる。譜面を見ながら叩く。
それで何とかなっていました。
だから「時間ができた今、ちゃんと練習すればうまくなるはず」と思って、家でパッドを叩き、スタジオ練習にも通ってみました。
結果、続きませんでした。
昔から練習が続かなかったのは、時間がなかったからじゃなかったんです。
己書:「これ、ただの模写だ」


ワークショップに参加しました。
同じ時期にイラストの練習もしていたので、途中で気づいてしまったんです。
「これはただの模写だ」と。
そこからは、筆が進みませんでした。


哲学書:時間について知りたかっただけなのに


FIREしたら、時間について考えたくなりました。
それで哲学書に手を出したんですが、これが難しすぎた。
英語の原文を日本語に訳した本は、とくに歯が立ちませんでした。
初心者向けの浅めの本を5冊くらい読んで、分かったのは「その哲学が生まれた時代まで含めて理解しないといけない」ということ。
コウモリであるとはどういうことか、みたいな本も読みました。
前提を説明するための条件が、ややこしすぎるんです。



「時間とは何か」を知りたかっただけなのに、
コウモリの話になってました。
将棋:語れる相手がいない


見るのは面白い。
でも、それを語れる人が周りにいない。
妻のお義父さんとたまに話すくらいです。
対局も、ちょうどいい実力の相手がなかなかいません。
なんだかんだで負けると、疲れるんですよね。笑



ほかにも、イラストにも手を出しました。
どれも、同じような終わり方でしたね…
ハズレを並べて、初めて見えた共通点


ここまで読んで、気づいた人もいると思います。
私は気づきませんでした。
気づかせてくれたのは、コミュニティの仲間のひと言でした。
「それ、全部ひとりじゃできないやつじゃないですか」
言われた瞬間、全部つながりました。
サウナも、ドラムも、己書も、哲学書も、将棋も。
どれも「ひとりで、黙々と」やってたんです。
逆に、FIRE後に楽しかったことを思い出すと、家族でやっている畑と、コミュニティで誰かの反応が返ってくる瞬間だけでした。
私は、人とワチャワチャしていないとダメな人間だった。
42年生きてきて、ここで初めて、それを認めました。
あとから知った「フロー」の話


この経験のあとで知ったのですが、心理学者のチクセントミハイが「フロー」という考え方を提唱しています。
時間を忘れて没頭する状態のことです。
フローに入るには、「やることの難しさ」と「自分の腕前」がちょうど釣り合っている必要がある、とされています。
難しすぎると不安、簡単すぎると退屈、どちらも低いと無感動になる。



自分のハズレを、この図に置いてみました。
| ためしたこと | どこに落ちたか | 理由 |
|---|---|---|
| サウナ | 退屈 | 5回で「整う」以上のものがなくなった |
| 己書 | 退屈 | イラストをやっていたので、模写に見えた |
| 哲学書 | 不安 | 難しすぎて、前提から追いつけなかった |
| 将棋 | 無感動 | ちょうどいい相手がいない。語る相手もいない |
| ドラム | (フローに入れたはず) | でも、ひとりだと続かなかった |
ドラムだけ、図では説明がつきませんでした。
難しさも腕前も、ちょうどよかったはずなんです。
それでも続かなかった。
つまり、私にとっては「難しさと腕前のバランス」の前に、誰かと一緒かどうかがありました。
フローの図には、その軸が描かれていなかったんです。
ハズレは、原点を指していた


「人と一緒じゃないとダメ」と分かってから、過去を掘り返してみました。
- 高校の吹奏楽部では、部長ではなく学生指揮でした
- バンドでは、チヤホヤされたくてドラムを叩いていました
- 会社では労働組合の書記長。前に立つより、横で支える役がうまくいきました
輪の中にいて、少し横から支える。
振り返ると、ずっとその場所にいたんです。



これ、FINDマップの「原点」の枝に、そのまま書きました。
ハズレの記録から辿っていったら、原点に着いた。
その順番が、自分でもちょっと面白かったです。


ハズレの記録のつけ方


やり方は、たいしたことではありません。
- 気になったことは、とりあえず試す
- 続かなかったら、「なぜ飽きたか」を一行だけメモする
- 3つ溜まったら、共通点を探す(自分で見つからなければ、誰かに見せる)
ポイントは3つ目です。
私は自分では気づけませんでした。
誰かに見せて、ひと言もらって、やっと分かったんです。
ハズレは失敗ではなく、自分の説明書が1ページ増えること。
そう思えたら、試すのが怖くなくなりました。
まとめ:続かなかったものが、いちばん正直だった


FIREして試した5つは、ぜんぶ続きませんでした。
でも、並べてみたら「ひとりでやるもの」という共通点があって、そこから原点まで辿り着きました。
やりたいことは、気合いで探しても見つかりませんでした。
続かなかったものの中に、いちばん正直な自分がいました。
もし、あなたにもハズレの記録があるなら、ひとりで眺めて終わらせないでほしいです。
私がそうだったように、自分では見えない共通点を、誰かがひと言で言い当ててくれることがあります。



ハズレの数だけ、
自分の説明書が厚くなる。そう思ってます。
もしよかったら、あなたの記録の続きをコミュニティで話してみませんか?
同じような悩みををもつFINDしている人たちがあつまっていますよ。
あなたの「続かなかったもの」には、何が共通していましたか?




