会社を辞めても失わなかった「所属」が、AIでジワジワ減っていった話

ブログが稼げていたころ、個別相談は月に5件くらい来ていました。
「この記事、見てもらえますか」「中古ドメイン、選んでもらえますか」。
返事を書くのが、正直ちょっと誇らしかった。

去年の春ごろから、その通知が、波が引くように鳴らなくなりました。
気づいたときには、もうほとんど鳴っていませんでした。

会社を辞めたときは、何も失わなかったのに。
失ったのは、そのあとでした。

ゆる山

辞めて失うもんだと思ってたら、
辞めたあとに、ジワジワ減っていったんですよね。

目次

会社を辞めたときは、何も失わなかった

2021年に会社を辞めて子育てに専念し、家で「おかえり」を言えるようになった様子のイラスト

会社を辞めたのは、2021年の10月です。
理由はFIREではなく、子育てでした。
保育園のあいだ、子どもともっとたくさん関わりたかった。

よく「会社を辞めると孤独になる」と言われます。
でも、私には当てはまりませんでした。
子どもとの時間は満たされていたし、ブログの仕事で人ともつながっていた。

会社という「所属」は、なくなっても平気だったんです。
代わりの所属が、ちゃんとあったから。

ブログの中に、「ゆるい所属」があった

ブログの仕事の中にあった「ゆるい所属」——チームや相談でつながる人たちのイラスト

その「代わりの所属」が、ブログでした。

稼げていたころの私のまわりには、こんな人たちがいました。

  • 記事を作るチーム。ディレクターが4人、サイトの保守が1人、営業兼リーダーが1人。各ディレクターごとに3〜5人のライターさん
  • 月に5件ほど来る、ブログの個別相談
  • 記事だけ見てほしい、という添削の依頼
  • 中古ドメインの選定や、オークションの代行

会社ではない。給料をもらう関係でもない。
でも「頼られる」「一緒に作る」「困ったら聞ける」が、ぜんぶそこにありました。

これを私は、ゆるい所属と呼んでいます。
肩書きも名刺もいらない。でも、自分の席がある感じ。

ゆる山

会社じゃないのに、
ちゃんと「居場所」だったんです。

AIで、仕事より先に、仲間が減っていった

2025年にAIの台頭でブログの世界が静かに変わり始めた様子のイラスト

変わり始めたのは、2025年の2月ごろ。
ブログのアクセスが、落ち始めました。

決定的だったのは、その年の5月です。
検索結果の一番上に、AIの答えが出るようになりました。

やることは変わらないのに、読まれない

いい記事を書いても、検索した人はAIの答えを読んで帰ってしまい、読まれない様子のイラスト

やることは、前と同じなんです。
いい記事を書く。それだけ。
でも、書いても読まれない。検索した人は、AIの答えを読んで、そこで帰ってしまう。

それまでも、波はありました。
企業のサイトが参入してきたとき。専門性を求められるようになったとき。
そのたびに、なんとか乗り越えてきました。
でも、AIの答えだけは、話が別でした。

もちろん、今でも稼いでいる人はいます。
ただ、「検索された悩みに、そのまま答える」という私のやり方は、もう通用しなくなった。
個人のブロガーにできることの、限界が来た。そう感じました。

減ったのは、お金より先に「役割」だった

AIでブログの仕事が減り、お金より先に「役割」が薄れていく様子のイラスト

アクセスが落ちると、記事を作る数が減ります。
AIで書けることも増えて、ライターさんにお願いすることが減りました。
チームは、6人から3人になりました。

ブログで稼ぐ人が減ると、相談も減ります。
そして、いちばんこたえたのは、これでした。

相談されても、答えられることが減っていた。

「この書き方で上に出ますか?」と聞かれても、「AIの答えが出るから、分からない」としか言えない。
お金より先に、役割がなくなっていきました。

誰も悪くないんです。時代の流れです。
だから、怒る相手もいない。
それが、余計にしんどかった。

ゆる山

「もう答えられないな」って思った日が、
一番、効きました。

「もういいや」でFIREして、仲間を探しに行った

FIRE後にXで仲間を探し、スペースや飲み会でつながりを作り直す様子のイラスト

資産は、ありました。
だから、辞められた。
2026年5月、「もういいや」でFIREしました。

でもそれは、ゴールではありませんでした。
ひとりになった、という合図でした。

会社を辞めても平気だったのは、ブログの所属があったから。
そのブログの所属が、ジワジワ消えた。
気づいたら、どこにも席がない状態で、時間だけがありました。

だから、Xを始めました。
お金のためでも、発信のためでもなく、仲間を探すためです。
スペースに出て、飲み会を開いて、コミュニティを作った。
振り返ると、やっていたのは全部、「ゆるい所属」の作り直しでした。

ゆるい所属は、与えられるものから、作るものになった

所属は与えられるものから自分で作るものへ——輪の中で横から支える立ち位置のイラスト

ここまで書いて、気づいたことがあります。
私は、ずっと「ゆるい所属」の人でした。

  • 地元のだんじり祭り。団長をやってみて、自分は前に立つより支える側だと気づいた
  • 高校の吹奏楽部。部長ではなく、学生指揮
  • 会社では、労働組合の書記長
  • ブログでは、相談に乗る側。チームでは、裏でまとめる側

輪の中にいて、少し横から支える。
会社でも、ブログでも、祭りでも、ずっと同じ場所にいました。

変わったのは、所属の「もらい方」です。
会社の所属は、入れば与えられる。
ブログの所属は、稼げているあいだだけ与えられる。
どちらも、外の都合で消えます。

今やっているのは、自分で輪を作ること。
でもやっぱり、真ん中ではなく、横からです。

ゆる山

輪は変わっても、
立ち位置は変わらなかったんですよね。

まとめ:失ったのは収入じゃなく、「ゆるい所属」だった

失ったのは収入ではなく「ゆるい所属」——帰ってこられる居場所を作り直すまとめのイラスト

会社を辞めても、失わなかった。
ブログの仕事が減ったとき、収入より先に、仲間と役割が減っていった。
私が本当に失ったのは、ゆるい所属でした。

もし、あなたの仕事がいま少しずつ変わっているなら、お金の心配と一緒に、こう考えてみてください。
「この仕事と一緒に、どんな人とのつながりが減っていくか」。

所属は、与えられるものから、作るものに変わりました。
私はいま、その作り直しの途中です。
ひとりで作るのはしんどいので、みんなのFINDベースキャンプで、同じように作り直している仲間と話しています。

ゆる山

席がないなら、
作ればいいんだと思えるまで、半年かかりました。

あなたの「ゆるい所属」は、いまどこにありますか?

この記事を書いた人

40代男性2児の父。FIRE達成。投資や節約を中心に発信しています。

趣味:将棋(ウォーズ初段)
中高:吹奏楽部(トロンボーン)
大学:バンドマン(ドラム)
お酒好きですが弱いです。

Xやってます仲良くしてください♪
「ゆる山」「だら太郎」好きによんでください^^

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